型板ガラス

型板ガラスの特徴、交換について

型板ガラスとは?

型板ガラス

型板ガラスは型ガラスとも呼ばれ、2本のロールを使ったロールアウト法によって作られています。

平面なロールと片模様が入ったロールの間に溶かしたガラスを通すことで、ガラスの片側に模様が転写される仕組みです。

そのためガラスの片面全体には凸凹の型模様があり、反対面は平らでつるつるしています。

光を十分に通しながら視線を適度に遮ることができ、一般住宅の窓ガラスや玄関の扉、浴室やトイレや勝手口の小窓ほか様々な場所で使用されています。

型板ガラスの種類

型板ガラスは厚みによって模様が異なります。模様は梨地と霞の2種類です。

梨地(なしじ)

梨地の型板ガラス

果物の梨のようにザラザラとした手触りです。

霞と比べると凹凸の量が多く、きめが細かくなっています。

視界を遮る効果は高いですが、ガラス自体が薄いため窓など開口部の設置には不向きとなります。

室内の家具やリビング扉、間仕切りなどでの使用がおすすめです。

ガラスの厚さは2mmのみとなっています。

霞(かすみ)

霞の型板ガラス

梨地の型板ガラスより厚みがあり、表面の凹凸が少なく粗めです。

棚のガラス戸やパーテーションのほか、窓や入り口ドアなど建物の開口部に建具として使用されることが多いです。

また、梨地に比べると価格が安いという特徴があります。

ガラスの厚さは4mmと6mmがあります。

型板ガラスのメリット

適度に視線を遮ることができる

ガラスに凹凸があることによって視界がぼやけて見え、適度に視線を遮りプライバシーを確保することができます。

道路など外に面した場所でも使われることが多く、一般住宅では透明ガラスより採用率が高いです。

採光性に優れている

採光性が高く、日光の透過率は透明なフロートガラスとほとんど変わりません。

表面のでこぼこ模様によって、光を柔らかく拡散して室内へ均一に採り入れることができます。

掃除がしやすい

視線を遮り目隠し効果のあるガラスにはフロストガラスやすりガラス等がありますが、どちらもガラス表面に微細な傷を付けているため、傷に汚れが付着しやすく掃除がしにくいです。

型板ガラスの表面は凹凸ですが、傷加工ではないため埃や指紋が残りにくく、簡単な拭き掃除で汚れを除去できます。

値段が安い

型板ガラスは視界を遮るタイプのガラスの中では、比較的安価です。

強化ガラスタイプがある

型板ガラスは熱処理を行うことで、強化ガラスとしての使用が可能です。

強化ガラスは耐風圧性が通常の約5倍で、割れると破片が粉々の粒状になるため怪我のリスクが低いという特徴があります。

また、強化加工を行った場合は耐熱温度も約200℃となります(加工前の耐熱温度は110℃)。

オフィスビルや店舗、学校や病院などにおいて、視線を適度に遮りつつ安全性も高いガラスを設置したい場合に最適です。

型板ガラスのデメリット

割れやすく、防犯に不向き

型板ガラスの耐衝性は透明ガラス(フロートガラス)と変わりません。

熱処理によって強化ガラス加工をすると割れにくくなりますが、防犯性はありません。

強化ガラスはアイスピックやドライバーなどを使った一点攻撃に弱く、割れると破片が粉々になって落下します。

そのため事務所や書斎、人通りの少ない路地に面した部屋などでの使用はおすすめできません。

耐熱性が低い

型板ガラスの耐熱温度はフロートガラスと同じで110℃です。

通常使用下では特に問題なくお使いいただけますが、火災などで強い熱への耐性はありません。

強化ガラス加工をすると、耐熱温度は200℃まで上がります。

デザインを選ぶ場合がある

型板ガラスは古くから様々な場所で使われており、目隠しができるガラスの中では一番レトロな印象を持っています。

そのため、お部屋の雰囲気やインテリアのデザインによってはミスマッチとなる場合があります。

お洒落なデザインガラスへの交換にも対応可能です。

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