防犯ガラス・防災ガラス

防犯ガラス・防災ガラスの特徴や効果、交換について
窓の防犯性を上げるなら防犯ガラスがおすすめ

割れにくく穴が開きにくい防犯ガラスは泥棒や空き巣、イタズラ被害の対策に最適です。

ガラス屋の窓猿では防犯ガラスの交換に1枚から対応しておりますので、裏路地に面したお部屋の窓、事務所の窓などでの防犯ガラスの取り付け工事はおまかせください。

防犯ガラスとは

防犯ガラス

防犯ガラスは2枚のガラスの間に強靭で厚さのある特殊樹脂中間膜やポリカーボネート板を挟み込み、加熱圧着加工を施したガラスです。

強い衝撃に耐えることができるため割れにくく、割れても穴が開かず貫通しにくい構造が特徴です。

防犯ガラスの強度は同じ厚さの普通のガラスに比べると6倍以上、強化ガラスと比較しても2倍以上にもなります。

ガラスが割れた場合には粘着効果のある中間膜によって破片が周囲に飛び散らず窓枠からも割れ落ちず、災害時の二次被害を防ぐこともできるため防災性にも優れています。

防犯ガラスの効果

ガラスが割れても、貫通しにくい性質

窓ガラスを割って建物内に侵入しようとする犯罪者のうち7割は、侵入に5分以上時間がかかると諦めると言われています。

一般的な窓に使用されているフロートガラス(板ガラス)や網入りガラス、すりガラスなどを割るためにかかる時間は数秒程度ですので、犯罪者でなくとも破壊は簡単です。

そのため簡単に割れず穴を開けるのに時間がかかる防犯ガラスを窓に採用することで、犯罪者に狙われにくく防犯効果の高い窓にすることができます。

防犯ガラスに認定された製品は強力な攻撃や道具を使った攻撃に5分以上耐えることができ、中間膜に厚みがあるほど耐貫通性が高く破壊が困難となります。

ポリカーボネート板が使用されているハイグレードな製品なら更に強度が増すので高い防犯性が期待できます。

ひと目でわかる!防犯アピール

防犯ガラスのCPマーク

防犯ガラスには「CPマーク」のシールが貼られています。

CPマークは警視庁により公表されている防犯建物部品目録に掲載された製品に用いることができ、防犯性能試験に合格した「防犯性能の高い建物部品」であることを証明するマークです。

CPマークが貼られた防犯ガラスは、ガラスを割ろうとする様々な攻撃に対して5分以上防御できるかという実験をクリアしている防犯性能に優れた製品ということです。

空き巣や泥棒など多くの犯罪者は侵入に時間がかかることを嫌がりますので、CPマークがある窓を避ける傾向にあります。

防犯部材にはガラスのほか、サッシやシャッターや面格子、ドアや鍵などもありますので、組み合わせて使用することでより強固な防犯性が期待できます。

防犯ガラスには防災性もある

防犯ガラスは割れにくい・穴が開きにくい・破片が散らばらない・割れ落ちない等の特徴があるため、自然災害時の二次被害の防止にも一役かってくれます。

例えば台風や強風で窓に飛来物が衝突したり雹がガラスにぶつかっても、穴が開かずヒビが入るのみですので破片が散らばる心配がありません。

また地震でサッシが歪んでもガラス自体は枠から脱落する可能性がほとんど無く、破片の飛散を防止します。

リビングや寝室や子ども部屋、オフィスや工場などでの防災におすすめです。

紫外線カット、遮熱や断熱などの効果もあり!

防犯ガラスのUVカット効果

防犯ガラスに使用されている中間膜には人体に有害な紫外線を大幅にカットする効果があります。

UVカット率は99.9%と非常に高く効果は半永久的、ガラスフィルムと比べて劣化の心配もありません。

防犯だけでなく皮膚や目の病気、シミそばかすなど肌トラブル、家具やカーテンの色褪せを防止することができるのです。

また、複層ガラス(ペアガラス)タイプであれば、遮熱や断熱効果、防音効果に加えて窓の結露も防止できます。

防犯ガラスの選び方

防犯ガラスに使用される中間膜の厚さや材質は各メーカーでほとんど変わらず、防犯・基本性能に大きな違いはありません。

そのため防犯ガラスを選ぶ際は耐久・耐貫通レベルに合わせて決定しましょう。

中間膜が厚くなるほど耐貫通性が上がり、ポリカーボネート板が使用されていると更に強度が高くなります。

中間膜とは

防犯ガラスは中間膜が厚いほど耐貫通性が高く、防犯性に優れます。

中間膜には、一般的に透明のポリビニルブチラール(PVB)膜が使用されます。

ポリビニルブチラールは柔軟な性質でガラスや金属などに対して優れた接着性を持っており、透明度も高いという特徴があります。

中間膜の厚さは「ミル(mil)」という単位で表され、1ミルは1/1,000インチ(0.025mm)です。

30ミル
0.76mm
60ミル
1.52mm
90ミル
2.28mm

ポリカーボネート板とは

ポリカーボネート板は、強度が高く強い衝撃を受けても割れにくいプラスチック(強化樹脂)です。

耐衝性のほかに耐熱性があり燃えにくく、軽量で扱いやすく透過性にも優れています。

安全性が高く加工しやすい性質なので、道路の防音壁やアーケードの屋根、自動車やバイクの部品などで様々な製品の材料として幅広く利用されています。

防犯ガラスの種類

メーカー シリーズ名 製品解説
AGC
(旧旭硝子)
セキュレ セキュレ
レベルⅠ
セキュレ
レベルⅡ
セキュレ
レベルⅢ
セキュレ
レベルⅣ
日本板硝子 セキュオ セキュオ30 セキュオ60 セキュオ90 セキュオSP
セントラル硝子 ラミレックス ラミレックス
BG30
ラミレックス
BG60
ラミレックス
BG90
バンガード
中間膜の厚さ 30ミル
(0.76mm)
60ミル
(1.52mm)
90ミル
(2.28mm)
ポリカーボネート板使用
板硝子協会による
防犯性能
P2A/P2K P4A/P3K P5A/P3K P5A/P3K
バンガードPC3:P6B
防犯性 ★★ ★★★ ★★★★
効果 1枚ガラスよりも防犯性はあるが、中間膜が薄く効果は低め。低価格でCPマークによる防犯アピールできるメリットがある。ドライバー等を使ったこじ破りに有効。補助錠との併用がおすすめ。 防犯性は住宅用なら中程度ですが、業務用では簡易的なレベル。小型バールなどによる打ち破り攻撃に対し強く抵抗します。 ハイレベルな防犯性が期待でき、小型バールやハンマーなどによる強い攻撃、打ち破りに対して効果を発揮します。中間膜が厚いためマンションやビルのサッシに使用することがほとんどです。 粗暴な手口の打ち破りや、電動工具に対して強い抵抗が可能。ポリカーボネート板により優れた耐貫通性を備えており、実用的な防犯ガラス。店舗や事務所など業務用として使用されることが多い製品です。
主な使用箇所 戸建て・マンションなどの住宅 戸建て・マンションなどの住宅 戸建て・マンション・店舗・事務所など
※セキュオ90はマンション・ビル用サッシのみ取り付け可能
戸建て・マンション・店舗・事務所など
※セキュレレベルⅣ、バンガードは一般住宅用サッシで取り付け不可
防犯ガラスの製品情報・性能の一覧表
お見舞金制度

高グレードな防犯ガラスでは、「お見舞金制度」が付いている製品がございます。

もし防犯ガラスが割られて犯罪者が屋内へ侵入し盗難被害に遭った場合に、被害額に応じて限度額の範囲内でお見舞金が支払われます。

知っておきたい!窓の防犯事情

窓は泥棒の侵入経路に選ばれやすい

窓ガラスを割って鍵を開ける犯罪者

空き巣や泥棒が一戸建てに侵入する際、侵入経路に窓を選ぶ割合は60%以上を占めています。

窓は玄関や勝手口に比べて数が多いため、そのぶん侵入率が高くなってしまうのです。

代表的な侵入方法には「こじ破り」、「打ち破り」、「焼き破り」があり、多くの犯罪者はこの三種類の方法でガラスを割り、直接鍵を開けて屋内へと侵入します。

通常の1枚ガラスではこの様な方法ですぐに割られてしまうため、割りにくい・穴が開きにくい防犯ガラスへの交換がおすすめです。

犯罪者が使用するガラス破りの例
こじ破り
ドライバーなど鋭利な道具を窓とサッシの間に差し込んで、窓の鍵付近(錠前)の部分に指が入る程度の穴を開ける手法です。使用する道具が小さく、短時間かつ静かにガラスを割ることが出来るので周囲の人が気付きにくいという特徴があります。特に一か所だけクレセント錠が設置されている窓は狙われやすい傾向にあるため注意が必要です。こじ破りは日本の泥棒が使用するガラス破りの中ではスタンダードな方法であり、三角割りとも呼ばれています。
打ち破り
バールやハンマーなど比較的大きく硬いものでガラスを破壊する方法です。植木鉢やブロックなど周囲の物を投げ込んだり思い切り叩きつけてガラスを割ることもあります。こじ破りや焼き破りに比べて突破の時間が早く、強い衝撃を受けるためガラスが割れる際には大きな音が発生することが多くなります。破壊音に気付いた人が来る前に屋内に侵入し目的を果たす自信がある、また気付かれることを厭わない場合に打ち破りを使用する可能性が高いと言えるでしょう。
焼き破り
ガラスをガスバーナーやライター等で加熱してから、水や冷却スプレーを使って急速に冷やすことで割ります。温度差に弱いガラスの性質を利用した破壊方法です。比較的新しい手法ですが、こじ破り同様に道具が小さく目立たず、簡単にガラスを割ることが出来るため被害が急増しています。打ち破りやこじ破りと比べて時間がかかりますが、ガラスが割れたときの衝撃音がほとんどありませんので周囲に気付かれにくいという特徴があります。
網入りガラスは防犯に不向き
粉々に割れた強化ガラス

マンションやアパートに取り付けられていることの多い網入りガラスは防犯性能や防災性能があると思われがちですが、実際は防犯効果を期待することができません。

網入りガラスは火災時にガラスの割れ落ちや飛散を防止し、炎の燃え広がりを防ぐ目的のガラスです。

例えば強い衝撃を加える叩き割りを網入りガラスにした場合、網により破片の飛び散りが抑えられるだけでなく破壊音も吸収して目立たなくなります。

更にガラス内に入っているワイヤーは細く強度に劣るため簡単に切ることができ、泥棒は用意に突破することができます。

強化ガラスは防犯に不向き
粉々に割れた強化ガラス

強化ガラスは名前だけを聞くと割れにくく防犯性があるように思いますが、こちらも防犯には不向きです。

通常のフロートガラスと比較すると3~5倍程度の強度があり衝撃にはかなり強いのですが、一点攻撃に弱く、割れてしまうと全体が粉々になるという性質があります。

破片は粒状となり鋭利なガラス片が生じにくいため、防犯性ではなく安全性や防災性に優れたガラスであり、窓ガラスはもちろんテーブルなどの家具やショーケース、棚や間仕切り等で使用されています。

防犯ガラスに合わせて出来る、窓の防犯

窓の防犯性を上げるには、犯罪者にとって侵入しにくい窓を作ることが重要になります。

そのため、防犯ガラスと併用して面格子や補助錠の取り付けもおすすめです。

面格子や補助錠、サッシやシャッターなどは、防犯ガラスと同じく防犯建物部品に認定されたCPマークが付いている製品を選ぶとより防犯効果が上がります。

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